はじめて心理療法を体験される方へ
はじめて心理療法を体験される方へ
※心理カウンセリング、サイコセラピー、心理セラピー、心理療法、心理相談、、、現在、様々な用語が明確な区別無く使われていますが、ここで実施することを示して、「心理療法」または簡単に「セラピー」という用語を主に使っています。
もしもあなたが、セラピーを受けるのは初めて、という方でしたら、
いろいろな不安や疑問があるでしょう。
どんなことをするのだろう? 何を聞かれるのだろう?
こんなことを話してもいいのだろうか?
ここにはどういう人たちが来てるのだろう?
秘密は守られるのだろうか?
心理療法(サイコセラピー)は、臨床心理学の学問的知識と理論をベースに、実際の臨床で数々の研究を重ねた結果から得られた科学的かつ論理的に裏付けられた技法を使って、クライアント(依頼者)を心理面からサポートする技術的体系をいいます。
私のところに来られる方は、様々なニーズでセラピーを利用されています。
人間関係や仕事などの具体的な悩みや問題を解決したい人、
うつやパニック障害などの症状を改善したい人、
自分らしい生き方を模索したい人、
ばく然とした不安や抑うつ気分を軽減したい人、
セラピーや自己実現に興味がある人、、、、
会社員、学生、OL、主婦、病院で処方された薬を飲みながら休職中の方も、会社の経営者もいらっしゃいます。
医療機関との違いは、短期的には問題解決や症状の軽減を目標にしますが、
長期的には個人の精神的成長や成熟を促進するアプローチも同時におこなうところです。
そのため、症状や問題は、ただ消えればいいこととして扱うのではなく、
それに向き合ったり乗り越えたりする過程の中で得られる気づきや学びを大切にします。
そういう意味で、精神科や心療内科で薬物治療中の方にとっても、
心理セラピーを並行して受けることは、多くの場合に有効です。
よくよく考えてみれば、人は日常の中で、丁寧に自分の話を聞いてもらう機会はそれほどありません。
カウンセリングというと言語的なやりとりだけを想像しがちですが、言葉はコミュニケーションのほんの30%。
セラピストはその人全体が発している非言語的なメッセージも受け取りながら対話を促します。
非言語メッセージは、自分自身では気づきにくいものですが、そこにはその人にとっての大切な鍵が含まれています。
セラピストは、それらに人が自ら気づけるように援助する役割をします。
数多くのアプローチの中からその時のその人に適したものを選択するためには、まず丁寧に聴くことから始まります。
そしてセラピストとの対話が、その人が自分自身の心の声に耳を傾けることへと繋がっていくのです。
人のからだに自然治癒力があるように、心にも自然治癒力があります。
風邪は、風邪薬が治すのではなく、自分自身の自然治癒力によって抗体が作られることで治ります。
心も同じように、傷ついても自然治癒力によって回復していくことができます。
風邪を引いた時には、安静にし睡眠と栄養を十分にとることが有効なことを、私たちは知っています。
また、体力の消耗を少なくするために、辛い症状を抑えるための風邪薬が役に立つ場合もあります。
そのようにして、自然治癒力が働くようになるのです。
では、心の自然治癒力を働かせるには、どうすればいいのでしょう?
心理療法は、心の自然治癒力を活性化するためのアプローチとも言えます。
心は自然に回復する力を持っていますが、心の傷は見えないため、
どのくらい安静にしていればいいのか、どの程度回復したのか、
体力や免疫力を高めるにはどうすればいいのか、自分ではわからないことも多いのです。
セラピストは、心を安静にすることや、心の体力と免疫力を高めることを援助をします。
その人を援助するものとして、心理セラピーばかりが有効なわけではありませんし、限界もあります。
セラピーでサポートすることを明確にし、その人にとってのセラピーの役割を位置づけ、
そして、必要に応じて他機関や他の専門家と連携し、多角的にその人をサポートしていきます。
セラピーの中で話されたことや起こったことは、外部に漏れることはありません。
こちらでは、セラピーの最初に「インフォームド・コンセント」の中で、守秘義務と個人情報の取り扱いについて説明させていただき、契約書を交わしております。